第17話 「長海への旅」
酔いが醒めた白鳳九(はくほうきゅう)は、東華帝君(とうかていくん)にお礼と謝罪をします
またもや借りが出来てしまい、恩返しが増える一方です
そして東華帝君の話に乗せられ、とうとう司音(しいん)の正体が白浅(はくせん)だと口を滑らせてしまいました
夜華(やか)は、天君(てんくん)に報告を済ませると早速長海へ向かう事にします
その前に素素(そそ)に会いに行った夜華ですが、人間界ではすでに2年近く時が流れていました
しかし、彼がまたすぐ行かなければならない事を伝えると、素素は一緒に連れて行って欲しいと悲願します
そして夜華は、その思いを受け止め素素に”玉清崑崙扇”を手渡しました
初めての旅を楽しむ2人でしたが、道中鮫人族の襲撃に遭います
それを助けてくれたのは、墨淵の1番目の弟子・疊風(ちょうほう)でした
彼は数万年もの間、墨淵(ぼくえん)と司音を捜しながら、長海を取り仕切る水君に代わり鮫人族と戦っていたのです
疊風は、2人を見て驚きますが、司音にそっくりな素素が仙気のない人間の女性である事は明らかでした
そして、墨淵に瓜二つの男が皇太子・夜華だと知ります
夜華は彼に、内密の訪問で身分を隠している事を伝えました
疊風は、2人を長海の”水晶宮”に案内しました
ここからは、人間界ではなく仙界になり時の流れが異なるのです
素素は、海水の香りがする美しい長海をとても気に入りますが、桃の花の香りがしない事を残念に思いました
夜華はそんな素素の願いを叶えるために、一年中桃の花が咲いている青丘の十里桃林へ連れて行きます🌸…(仙術を使って瞬間移動です)💨
そこで2人だけの穏やかな時間を過ごしますが、2度と来れない事を残念に思う素素です
すると、夜華は「桃の木を植える」と彼女に約束しました
天族の属地である長海は、長年に渡り鮫人族に侵されて来た原因は、長海を取り仕切る長海水君が臆病で、鮫人族を制圧できない事にありました
それどころか戦いを避けるために、鮫人族の首領に娘を嫁がせようとしていたのです💦
そんな中、長海水君の第二王女・緑袖(りょくしゅう)は、”水晶宮”に滞在中の夜華に一目惚れします💘
一緒にいる素素は根掘り葉掘りと夜華の事を訪ねられ、彼には人間の妻がいる事を緑袖に伝えます
すると彼女は、自分と結婚すれば夜華は神仙になれると言ます
しかも、王女と言う立場から正室にしかなれないため、人間の妻は離縁せざるおえないと、当たり前のように話す緑袖です
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