​​​第3話 「師匠の愛」②


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​​​第3話 「師匠の愛」②
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司音(しいん)が女である事が明らかになってから
彼女の事が頭から離れない離鏡(りけい)です

その日の夜更け、司音墨淵(ぼくえん)に助けを求める夢を見て、目を覚まします
いきなりベロベロに酔った離鏡が部屋に侵入
突然、司音告白したかと思うと、今度は強引に服を脱がそうとします
しかし、司音に突き飛ばされ倒れると、そのまま動かなくなりました…寝た

初めて告白されたからか、司音もまんざらでもない様です

ところが、翌朝司音の部屋で目を覚ました離鏡は、昨夜の事をまったく覚えてない
司音から一部始終を聞かされると、慌てて部屋を飛び出していきました

その頃天界では、翼王からの「儀式」への招待状が届けられていました
それは​崑崙虚​にも届き、弟子たちは2人が翼族に誘拐されていた事を知り激怒します
司音が夢を見た頃、同じ幻影を見た墨淵は修行を中断して出てきます
そして、独り司音令羽(れいう)の救出に向かいます
翼界の中で仙術を使えるのは、力のある墨淵だけなのです

司音を遠くから見ていた離鏡は、昨夜の自分の行動に戸惑っていました

その時、司音の前に墨淵が姿を現し、一緒に令羽の救出に向かいます
離怨(りえん)がそれを阻止しようとしますが、墨淵には敵いません
翼王・擎蒼(けいそう)との戦いになりましたが、離鏡の助けで脱出に成功します

その時すでに、司音天劫​が始まろうとしていました
崑崙虚に戻るとすぐに司音を洞窟に閉じ込め、司音天劫を代わりに受ける墨淵
目の前で雷に打たれる墨淵を見ていた司音は、上仙の証を受け気を失いました

蓮池では、密かに​​金蓮(きんれん)が黄金の光を放っています​

目を覚ました司音は、墨淵の籠る洞窟の前でこれまでの行いを悔いて泣きました
そんな​司音の側には、人型になりつつある金蓮の姿がありました​
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続く ​​​第3話 「師匠の愛」③

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司音の父のような、兄のような「墨淵師匠」です
今回は、見事に黒騎士にもなりました

​【登場人物】​

第3話 「師匠の愛」①


第3話 「師匠の愛」①
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酔いつぶれて寝ていた司音(しいん)は、離鏡(りけい)に呼び出されます
連れていかれた先は浴場…彼は数人の美女を侍らせお湯にに浸かっていました

離鏡によると、司音は彼のお酒を飲み尽くし10日間も寝ていたとか…
秘伝の酔い覚ましの薬で、やっと目覚めたそうです
その間に、兄弟子の令羽(れいう)は6回も自殺を試みたあげく失敗に終わり
今は、食事を絶っているようです
令羽に合わせて欲しいと頼みますが、養子になる「儀式」が終わるまでは​
会う事は出来ないと言われました…すでに招待状も配られたようです

そこへ突然、離鏡の異母兄・第一王子の離怨(りえん)がやって来ました
離鏡は咄嗟に司音を押し倒し、逢引きをしているふりをします
「人質に手を出すな」と言う兄に、「人質は1人居れは十分だ」というと離鏡
今度は「女飽き足らず、男とも戯れやがって」と侮辱的な言葉を浴びせます
それに対し「男装しているが、本当は女だ」と言う離鏡でした

離怨が立ち去った後、離鏡も半信半疑だったのか
「俺はとうに見破っていた」と司音に鎌をかけました
すると崑崙虚ではバレなかったのにと、司音はあっさり認めてしまいました

「儀式」が行われるまであと数日、それまでに救えなければ
天族への見せしめのために、2人とも八つ裂きにされると言う離鏡
司音は、墨淵(ぼくえん)師匠が必ず助けに来ると信じています
「戦などしないのが一番…衆生が苦しむ」と言う離鏡です…いい奴です

離鏡は「お前は友達だから、逃がしてやる」と約束します
そして、司音令羽宛の手紙を書かせそれを届けてやりました
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続く ​​​第3話 「師匠の愛」②

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司音が女である事がバレてしまいましたね~
女慣れした離鏡なら、体が接触した時すでに気づいていたと思います

​​【登場人物】​​

翼族の第一王子・離怨です
父親に似て野心家、後継者の座を脅かしかねない弟の離鏡を
陥れる方法ばかり探っているように見えのは、私だけでしょうか

第2話 「翼族の野望」③


第2話 「翼族の野望」③

​​​​​一目見た時から司音(しいん)の事をとても気に入っていた
翼王・擎蒼(けいそう)の娘・臙脂(えんじ)は、密かに司音を逃がす手引きをします

そのおかげで、外に出ることが出来た司音ですが途中で魅惑的な謎の男に遭遇します
男は司音が着ていた衣が気に入ったと言って、無理やり脱がそうとしてもみ合になり
2人は池に落ちてしまいました
溺れそうな司音は男に助けられ、2人は世間話を始めますが
男の正体が翼族の第二王子の離鏡(りけい)だと知り、咄嗟に逃げる司音

しかし翼界では仙術も使えず、あっさり引き戻されてしまいました
その勢いで顔が近づき、否応なしに見つめ合う2人…すぐに離れたものの…気まずい雰囲気です

すると、兵がやって来て司音を捕らえようとしました
その時、離鏡は機転をきかせて助けますが、結局、司音は元居た場所に戻る事に
2人は息同号し、お酒を飲みかわすうち司音は酔って眠ってしまいました

臙脂司音の部屋にやって来ました
妹が司音に惚れている事を知っている離鏡は、臙脂を応援したいと思ってますが
「天族と翼族は夫婦になれない、しかも戦が始まる」と、最初から諦めているようです
そして、擎蒼はやはり謀反を起こす気のようです

司音が気に入った離鏡は、臙脂と2人で改めて逃がす計画をたてます

その頃、青丘の白奕(はくえき)には無事に女の子が誕生して、
額に鳳尾花に似た赤いアザがあったことから
白鳳九(はくほうきゅう)と名付けられました
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続く ​​​第3話 「師匠の愛」①

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​​【登場人物】​​

魅惑の男離鏡です
側室を大勢侍らせて、毎日お気楽に暮らしている自由奔放なお方
この方の辞書には、野心とか野望という文字はないようです…今のところは

第2話 「翼族の野望」②


第2話 「翼族の野望」②

​​​​​翼界の連れていかれ、もてなしを受ける司音(しいん)令羽(れいう)です
しかしその席で擎蒼(けいそう)は、令羽に養子になる事を強要しました
令羽がそれを断ると、2人は即座に別々の部屋に監禁されてしまいました

野心を持つ擎蒼は、令羽を利用して
現在世界の頂点に立つ天族を脅かそうと企んでいるのです

天宮では天君の誕生日の宴が開かれ,毎年諸族に恩賞が下されますが
擎蒼はそれを受け取らず、使いの第二皇子・桑籍(そうせき)が追い返されたとの報告を受けます
ますます横暴になり、そのうちに謀反を起こすのではないかと心配する天君です

昔、墨淵は天地を滅ぼす​神器・東皇鐘”を作りましたが、天君の父親が結盟の証に、翼族に贈りました
そのおかげで数十万年もの間安泰だったのですが、今となっては、その事が不安の種になっています

しかも、いざ戦になった時に戦力になる諸族が減少していました
前・天君の東華帝君(とうかていくん)は、青丘と婚戚になる事を提案します
それは、九尾狐族や鳳族が新たな戦力に加わるという事になるのです

司音令羽が姿を消してから8日が経っていた
崑崙虚では、兄弟子・疊風(ちょうほう)がこの事を、墨淵に知らせるべきか悩んでいます
それは、司音には数日以内に上仙になるための​​天劫”​が下るからです
未熟な司音が何の準備もなく
天劫を受けると、命の危険があるのです
司音の事だから遊びに行ったのだと思っていた
他の弟子たちも慌てだしました

墨淵師匠が籠り修行から出てきたら、この事を伝えるように頼み
疊風子蘭(しらん)、2人を捜しに行くことに…
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続く 第2話「翼族の野望」③

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​​​​【登場人物】​

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天族の君主であり、世界の頂点に立つ「天君」
最初にお目にかかった時の印象は、「ド派手なおじさん」と言ったところです
リピートするうちに慣れましたです